藤麻無有彌の日記:||

藤麻無有彌(とーま・むゆみ)がダラダラしています。

“【村上かつら】 : 『Hatch 2巻』読了。”

『Hatch 2巻』を読みました。

恋愛経験のないのえみは、独身のまま亡くなった叔母の葬式をきっかけに婚活を始めた。 その一環の合コンで、空気も読めずうまく喋れない彼女を「慎み深い」と言ってくれた男は、友人から「20代前半で済ませておく男」だと言われてしまい…。 23時の門限、許されない急な外食、過剰な詮索――。 厳しすぎる母のもと、のえみは結婚できるのか? そして婚活を通して見えてきたものとは。 のえみの“いま"からの出口さがし、完結の第2巻。(amazon内容紹介より)

まさかの完結巻!
や…でもこれくらい短いほうが良かったんですよ…きっと…。(なぐさめ。)

テキトーに感想いきます。

丹沢さんからの告白を断るときだけど、
“『好き』の前に『付き合う』”に、衝撃を受けた非モテの私…。(ぉ

『大人は付き合ってから好きになるのよ』(P.56 書き文字)…っていうのがあったけど、そうなの…!?
そんなん最初っから下心全開になるじゃあないですか…!?それこそ“利便”や“都合”じゃあないですか…!?
(一昨日のエントリ参照)
……あぁ、っていうコトは『“大人の”付き合う』は“お見合い”みたいなものですか?
とりあえず優良物件適当に当たってみて、好感触だったら好きになってみる的な? 期待値を低く見積もっておくっていうコトですかね。
…すいませんねぇ、私まずそこに衝撃受けてしまって。(テヘペロ☆)

あー、告られたコトは私無いもんねぇ。告ったことはあるけど、振られた経験はあるので微妙よねー。

そもそも感情が死んでる私が好きとか感情の表出を繕うくらい大したこと無いとさえ思えてしまうから微妙よねー☆(死)
(一昨日のエントリ参照…)



(だいぶ感想から横道逸れたな。。。)


あー、で、安心を求める的なことで結婚を求めるっていうのがあったけど、
不安から免れるために安心を求めるのは結局不安を抱えたまま(覆い隠すだけ)になるから結局不安なんでしょうけどねー。


さて本作の核心は最終話。
母親に原因があった…原因っていうかそれは非常に無自覚なんでしょうけどね。

私はよく、『“あなたのためだから”って言葉が嫌い』ってよく書いてますけど。ここで描かれてることはそれはもぉ非常に分かり易い。

『お外は危険よ部屋で遊びなさい』と言いながら、『社会勉強をちゃんとして世間に恥ずかしくない子になるの』を両方言うような感じよねぇ。
人生を失敗させないために安全な道ばかり用意して、成功すらさせない。性交すらさせない。(←だれうまw)←


『わたしを苦しめてきたのは「お母さんが考えるわたしの幸せ」だったの…?』(P.163)


結局これになかなか気付けないのがこわい。
無自覚に子どもは親の機嫌を伺ってしまうようになるし、親も周りに“失敗”があるとそれを気にしてしまう。まして親自身が“失敗”してるとそれをさせまいと子どもに縛り付けてしまう。
そもそも親がその“失敗”を“失敗”と思ってることが最大の失敗なんですけどね。


そして巻末描き下ろし。

どうしても独身の孤独死が不幸レッテル貼りたくなる件。。。
これは一般的すぎてまさに“思考停止”してる状態ですけどね。

最終話にあった、「わたしの幸せはわたしが決める!」っていうのは、ここにも通じることですよね。



で、
FEEL YOUNGの特設ページで完結記念インタビューが載ってました。

[外部リンク] : 『完結!『Hatch』2巻 発売記念村上かつらインタビュー!』(フィーヤン・ネット)

“「恋したい!でも安心もしたい!」というジレンマ”って文中にあったけど、
どこぞかの芸能人だかは、「ずっとダンナに恋してたいから(ハァト)」とか言ってたのを思い出したぜよ…。

作中で、のえみが迂野と結婚するか否かについては、のえみがもっと束縛から離れて自由(な価値観)にならないと難しいだろうなーとは思う。おっと、相手が別なら話は別ですが。

インタビュー中にあった、
“「親が好ましいと思うもの」と「同世代ウケがいいもの」のズレ”
は、あるでしょうねー。これは確かに面白いでしょうねー。




本編最後で、「好き」という気持ちに従順になったのえみ。
安心物件の是非を問わず、“『付き合う』からの『好き』”だと言われてたのに、『好き』を優先させたのえみ。
『好き』から失敗でも成功でも重なっていけばいいんじゃない? 
と、“始まった”ところで完結するこのキレイな終わり方。(笑)

次回作も期待。
村上かつら先生ですから、もっとエグいこと描いて下さってもいいんですけどね。

Hatch 2 (Feelコミックス)Hatch 2 (Feelコミックス)
(2013/04/08)
村上 かつら

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