藤麻無有彌の日記:||

藤麻無有彌(とーま・むゆみ)がダラダラしています。

“【松井優征】 : 『暗殺教室 1巻』読了。”

魔人探偵脳噛ネウロ』の松井優征先生の新作!

暗殺教室 1巻』を読みました。

ネウロの完結からだいぶ経ったような。それまでにネウロ完結後すぐにSQ.で発表された『離婚調停』と、増刊に掲載されたウーパールーパーを食す漫画しか描かれてなかったのでかなり久々。

内容は学園モノになってるので、ネウロよりかは読みやすい。一般向けな感じ。

タイトルが『暗殺教室』な割に、新連載として紙面に登場した殺せんせーのフォルムがあまりにもシンプルでそのギャップもありで面白い。
なんでもありで万能な先生だけど、ネウロに比べたらだいぶ制約はあるような気がするんですよね。
荒唐無稽さ っていう点にしてみれば、“どんな手を使ってでも”というコトではネウロのほうが手数は多いようなー…。でもそれも、ネウロを最後まで読んだから・暗殺教室はまだ始まったばかりだから思うコトに過ぎないのかもしれませんけどね。
手は殺せんせーのほうが多いけどw



殺せんせーのプロフィールにあった『学殺一体』の信条がおもしろいんですよねぇ。
教えることと殺すことは相反して似るものがあるなー、と。

相手が殺しにかかる間にマッハ20で“手入れ”をしたり、フツーに生徒に勉強教えるなどしたり。
第7話が顕著だけど、ちゃんと勉強して、立派に先生を殺してくださいね っていうね。
生徒を育てて、立派な殺人者(? ←と呼称するのは微妙ですけど)に仕立てるというのは、その生徒がゆくゆくは成長して立派な人間になって生きていけるようにするコトだからね。
自分が生きるコトは誰かを殺すコトだから。誰かを殺すときは全力を以て。とか、躊躇うな、とかね。

一方で第1話が秀逸なんですけど、“自爆テロは許さない”っていう。クラスメイトの命を軽んじてはいけないし、自分を粗末にしてはいけない。
もしそれをしたら家族を殺す(というようなコトを示す言葉)と。
自分と身内を大切にしなさい とも取れるような言動もあったりね。


3月の地球破壊までに先生を殺しなさい ってコトだけど、結局強い子どもを育てるための全ての布石なんじゃないですかね。
教師になるキッカケの回想シーンがどうストーリーに絡んでくるかは分かりませんけど。

折り返し作者コメントの、
『「殺す」という言葉は誰もが頻繁に口にしながらも実行に移されない意思』と。
そういった意味では『暗殺』だけど、本編では暗殺というよりかは割とストレートに殺しにかかる描写ばかりが目立つ印象だけど、
誰もが殺したい願望を持ってる コトに関しては本編中でも現実の世界でもみんな殺したい。『暗殺』を伺ってるワケですからね。

[ムカつくアイツが死ねばいいなー]と誰もが漠然と思い、死んだらせいせいすると?
それとも[マジに死ぬとか!wwww]となるか、[マジに死ぬとか……]となるか。
密かに殺すこと(“暗殺”)を願い、それで殺せたら良しなのか。


E組という劣等クラスが与える“優越感”という存在もキモで、これも上に書いたような『生き残ること』のための殺意の教育。Dクラスまでの子がホントに生き生きと強く生きてるかの疑問も含めて。


漫画としては随所にギャグもあり…相変わらずネタの持ってくるところがさすがなんですけどw 思わず噴き出しますw AKBネタ好きですねぇww



所謂、『“やんちゃ教師モノ”のあったかい感じ』にはきっと落ち着かないだろうと思いますが、もっと破天荒かつ誠実に『殺す』教育を殺せんせーにしてほしいですね。

にしてもこの1巻、書店でものっそい平積みされてましたし、ちょっと前にはジャンプでまた巻頭を飾ってましたし。人気あるんですね。掲載位置が個人的には巻末〜真ん中あたりでふわふわしてるあたりが丁度いいけど、ONE PIECEの次にこれが載ってて次にNARUTOとか違和感が…。(笑) や、いいんですけどね。

暗殺教室 1 (ジャンプコミックス)暗殺教室 1 (ジャンプコミックス)
(2012/11/02)
松井 優征

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