『放浪息子 11 (ビームコミックス) (11巻)』を読みました。
性格的に男っぽくなっていくのと、性格的に女っぽくなっていくのと。
肉体的な変化として男になっていくのと、肉体的な変化として女になっていくのと。
実際の性別が、 男であること・女であること。
…それは、それぞれが異なるものだと私は思うのね。
この巻で高槻くんが恋愛的なあこがれ(?)に気付きだしたり、どこかで置いてきぼり感じてるような感情というのは、別に『“女のこ”だから』では無い。それは成長に伴う 思春期な恋愛への普遍的な感情。
けど、体についてはどうしようもなく“女性”を確信していく。
前巻から少し経過して中学3年生、修学旅行でのことが収録の今巻。
そして文化祭準備へと移っていくワケですが、高槻くんはもう、男の格好をするのがフツーに“かわいい”。
男の格好をして男っぽく見られることが『カッコいい』のではなく、ギャップ的な意味で。(女のこが学ラン着ると妙に可愛く見えるような。)
一方のにとりん。
漫画的には声変わりしても画的にはよくわからないんですが(笑)、背が伸びてることや、髪を切ったことによって、『ふつうの男の子みたい』(by 千葉さん)
2人とも異なる性別へのあこがれと体の成長のジレンマを抱えてるように 見 え る んだけど…。
読んでるとその葛藤がただのあこがれだけのものなのか は、まだ分からないですね。
文化祭で女の格好の高槻くんの可愛いこと。
男の格好をしてでてくるにとりんに1票。土居くんの賭けに私も乗ろうかしら。
「ファッションショーなんて非日常でしょ。普段やらないこと やろうと思って」(P.180)
にとりんが男の格好をして出るという “普段やらないこと”に 期待。
放浪息子 11 (ビームコミックス) 著者:志村 貴子 |