藤麻無有彌の日記:||

藤麻無有彌(とーま・むゆみ)がダラダラしています。

“【DIR EN GREY】 : 『DIR EN GREY OVERSEAS DOCUMENTARY GREED』読了。”

DIR EN GREY、 『DIR EN GREY OVERSEAS DOCUMENTARY GREED』を読みました。

2005〜2011年の海外での活動にスポットを当てた一冊。
(カバー裏 内容紹介冒頭文より。)

というコトで、前半半分はライブの様子の写真。
後半はパーソナルインタビュー2編で。海外ライブに焦点を当てたインタビューと、テーマ別インタビュー。(テーマは各メンバー別。)

…なのですが、各メンバーのそもそものバンドにまつわること、メンバー間に関わるインタビューなども収められてます。
なんていうか、メンバーの答え方に個性が出てるとゆーか。
Dieさんと、Shinyaさんはサバサバしてるような。薫さんは冷静な。Toshiyaさんは割と踏み込んだ話を。
京さんはいつも通りな。(笑)

各メンバーの海外への第一印象なども触れられて。

弦楽器陣のインタビューに如実に表われていたのかな? 海外でライブをすることについて、周りからの意見が、
「海外なんでしょ?VIPやん?」(要約)
みたいに思われていたとかで。そうではなく、かなり過酷だというコト。


D'espairsRayの過去のインタビューを読んだコトがあったときに、かなりタイトなスケジュールでアメリカを回った …というエピソードを読んだことがあったけど(あと、DVD『The World OutSide The Cage』にもそのようなドキュメントが収録されてたような)、
キャリア的にはDIR EN GREYの方が長いから、そのあたりの海外での対応は手厚いものだろう と、勝手に思ってたんだけど、そうでもなかったんですね。
結構変わらず? バスでの集団生活で、機材は自分たちで運んだりと、初めて海外に出るとどのバンドも大変な思いをするというコトなんでしょうかね。(それともアメリカだからか?ヨーロッパの各国の主要都市でライブするのと、アメリカを横断していったりするのとは異なるからなのでしょうか。)


で、Toshiyaさんインタビューに踏み込んだ話が表われてるけど、その海外のオファーがあったときの閉塞感と、そのタイミング。このあたりのバランスが面白いというか何というか。
また、真実の自分・“自分”というものを見せることについて のくだりで、
『“真実”や“理解”って何なんだろうと思うようになり始めて。そう考えるとね、すべては“誤解”でいいんじゃないかって。自分の中にある真実、そういう崇高なものっていうのが、必ずしも正しいとは思えなくなってきたかなぁ、あくまでも人間は誤解の上に真実をつくりたがっているというか…』(P.151-152)
…これ、すっごい印象に残りましたね。

(このブログでも最近ずっと『“あなたの価値観”は役に立たない』とか書いてますけど。まぁ、だから全ての価値観に価値が無いからこそ、等価値として価値がある。逆説的ですが。

“絆”と“鎖”の話もすごく分かるわー。
(これもD'espairsRayから。アルバム『[Coll:set]』自体がそのコンセプトだったので。)

京さんのインタビューは表現についての話がメインだったな。


で、
後半パートのキーワードインタビュー。

Dieさんインタビューでの、『愚痴は言わない』ってくだりが気になった。
『(略)…ネガティブな考え方は変えていこうって。すべてプラス思考っていうか自分でいい雰囲気をつくっていくすしかないなって。ネガティブな雰囲気を出すと、やっぱりまわりに感染するんですよ。』(P.184)

……なんかすいません…。最近ネガティブばコトばかり吐いてます。。。

これに関しては、Shinyaさんの項にも書いてあったな。Shinyaさんご自身でも言われてるけど『ポジティブだ』と。
……けど、一方で京さんはすっごいネガティブなんですけどね。。。

Shinyaさんのインタビューのところでは、コレクター的一面もあってちょっと共感。
…全部取り込んだり保存したり。気持ちはすっごい分かるけど、手間が……。

薫さんは着眼点がやっぱ異なるというか、多角的な。そんな一面があったり。

Toshiyaさんの“好きな場所”の項での、『世界の車窓から』的なのが好きというのは よく分かる。
“ターニングポイント”の項については前述の海外についての項にもあった危機感のようなものなどが割と赤裸々に。


京さんのインタビューは別角度から故なのか、違った意味で面白い。(笑)
京さんが松本人志について話すとか、キカイダーについて話すとか。先ずそれが新鮮。
そして執拗にONE PIECEを叩く。(笑)
1対5でヒーローが悪役と戦う…が気に入らないのは共感。やるならタイマンスデゴロでしょう。
(私的には獲物があってもいいけど。)




久しぶりにメンバーのパーソナルな部分でのインタビューがたくさん読めたのが先ずよかったのと、Toshiyaさんのインタビューが色々残りますね。Toshiyaさん、『DUM SPIRO SPERO』リリース時のときだったかのインタビューでも、結構深いとこまで答えてらした気がするので、こうしてテーマ別で色んな考えが知れるのは興味深いことでしたよ。

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(2012/04/28)
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