『PEACE MAKER鐵 (6) (ブレイドコミックス) (6巻)』を読みました。
表紙は通常版は藤堂。限定版は3馬鹿。
限定版の表紙の方がこの巻を象徴していて良いですよねぇ。
実に5年ぶりの続編の刊行。正直 内容忘れてて読みにくいかな とも思ったのですが、この前書いた(といってもそこそこ前ですが…)当ブログ“『新撰組PEACE MAKER 3集』読了。”の通り、総集編のコンビニ本を読んでたので、それまでの流れと、第弐拾六話の冒頭は覚えてたので すんなりストーリーに入りました。
坂本龍馬殺害の濡れ衣を着せられ海援隊に追われる鉄。また藤堂の裏切りの騒動が後を引いて 屯所ではさらにいらぬ騒ぎが膨れてしまって…。
史実とか、あまり気にしないで(というか詳しくないので…)読んでおりますので、藤堂が新八と共闘していて、そこに左之が来て、ってトコであぁ、これは円満解決なのかなと思ったらグサり と。あぁああぁああ…。
3人が折り重なって座ってる見開きの画はねぇー…。
屯所の方ではなんだか展開があっさりしてて拍子抜けですよ伊東さん。なんかもうちょっとネチっこい展開がくるかと思いました。
今巻は斉藤さんのポジションがなにより面白かった。『見れて分かってる』自分が動かないでずっといたのに、とうとう動きだしたところは ね。
結果が見れていても経緯は違う。
経緯に向き合った時にしか生まれない感情もある。
ずっと沈黙していた斉藤が、鈴に刃を向けた時、読みながら 『ここで斉藤は死ぬ運命ではないよなぁ』なんて思ってたんですね。どれだけの力や卑怯なコトを鈴がしようとも。斉藤は死なない と。
けど、 今 ここにいる 斉藤が 市村鉄之助を救う という決断には 鉄が生き延びるという結果以上の斉藤の勇気があってカッコよかった。
助けられたあと、鉄が斉藤に「新撰組 やめんなよ」と言った台詞のくだりは涙腺にキましたわ。助けられたのは斉藤の心。
経緯を共に歩む思いに謝辞を贈る。
『油小路編』はこれで終わりのようですが、『PEACE MAKER鐵』はまだまだ続くようで。『北上編』に続くそうな。
黒乃奈々絵先生にはこの作品をライフワークみたいにして頂き、この作品の平和な結末まで 末永く見守りたいです―――…。
PEACE MAKER鐵 (6) (ブレイドコミックス) 著者:黒乃 奈々絵 |