藤麻無有彌の日記:||

藤麻無有彌(とーま・むゆみ)がダラダラしています。

“[映画] 『惡の華』を見た。”

映画、『惡の華』を見ました。

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今年9本目の映画。

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では感想は以下。



 

























原作の漫画は未読。

惡の華(1) (週刊少年マガジンコミックス)

惡の華(1) (週刊少年マガジンコミックス)

 

 

 


私がよく読んでるブログで、『クソムシメソッド』なる方法を言ってる人がいまして、

「私ら人間は善性の面だけではなくて、どうしようもなく変態でゴミでクズでクソで、ぐっちゃぐちゃでドロッドロの部分を必ず持ってるんだから、とっとと自分の中のその汚ぇソレを認めちまいなよ」

っていう。(ざっくりと。)

相手に言う、傷つける悪口 は、自分が言われたら傷付く悪口 で。

mooth1006u3.hatenablog.com



自分の弱さを出す、弱い部分を出す って言っても、言ったところでどうってことのない弱点じゃあなくて、「これを知られるのはマズい」「これを知られるのは街を歩けないくらい恥ずかしい」って部分を出す っていう。そっちの弱さで。


mooth1006u3.hatenablog.com

 

で、そんなクソムシメソッドをその人が思ったのが、『惡の華』キッカケだったそうで、漫画を全巻読んだそうだけど、
私もその人のブログを読んで、『惡の華』を読みたいなー なんて思ってたんだけど、結局読まないままで、

で、
実写映画が公開されるというので、そっちで作品を知ろうと思い、見ることに。


(原作漫画が話題になってたときに存在を知ってはいたけど読んでなかったんですよ。同じくアニメも見てなかったので。)


映画を見るにあたり、作品の概要だけはざっくりと把握して見に行きました。



本作は、高校生の主人公 春日くん が、中学生の頃を回想するカタチで本編が展開。

春日くんを演じる伊藤健太郎くんは、NHKのドラマ『アシガール』で若君様を好演しているのを見ていて。
ヒロイン(?)の仲村さんを演じる玉城ティナさんは、モデル活動されてて、話題の映画に役者として最近活動されてるのをなんとなく知ってる という程度です。



才色兼備でクラスのマドンナの佐伯さんの体操着を 春日くんがうっかり盗んでしまったのを仲村さんに見られてしまったのが、色々とアレになってしまった始まり。




……ということなんだけど、これ言うても中学生なんだよなー。
あらゆる変態的な行為であったりとか、それを自覚しろよ ってなったとしても、大人なら多少は認めていけるにしても(ま、属してる世界によっては自身を認めずに否定するばっかの人もいますけど)、中学生の、思春期の、多感な時期に、エロいこととか 自意識を突き付けられるようなことがあったらメンタルがぶっ壊れるだろうな と。


私は見ながらね、まぁそりゃ変態な部分なんて持ってるやん とか、今でこそ思うよ。
なんかよく分からないけど活字の本を読んで頭いい人ぶりたいとかさ。
インテリぶりたいとか。

けど中学のときに、折角無難に学生生活を送りながら、「おれはこいつらとは違うんだ」って優越感感じながら、ときにはエロいことを考えながら、
それをましてや同じクラスの基地外みたいな女子に突かれるなんて。

佐伯さんが屈んだときに胸の谷間を見るとか、佐伯さんの体操着を中に着て佐伯さんとデートするとか背徳感煽るのがすごいw

そういう 痛い とこをガンガン突いて、煽って、自覚させていくのはなかなかにエグイですね。



教室の中を墨でぐっちゃぐちゃに書いて描いて、仲村さんとぐるぐる回ってたときの春日くん っていうか健太郎くんの目がキラッキラしてた。









ま、でも見ながら私は、そこまで春日くんが仲村さんに執着してたのはよく分かんなかったけどね。
痛みを突いて煽って、平凡で、みんなどいつもこいつもクソムシのクセに皮をかぶってるヤツばっかりなのが つまんないつまんない って言ってるけど、その仲村さんの皮の中身が、見ていて私は分からなかった。

春日くん的には、本当の僕のクソムシの部分を引き出してくれた が故に惹かれたのかもしれないけど。



それよりも佐伯さんが、秘密基地に乗り込んできて春日くんの前で脱ぎだして犯そうとしたりしてるのが、佐伯さんが才女の皮を脱いで、嫉妬や性欲を露わにしてるように見えて、そっちのが良かったですけどね。
佐伯さんが獣になったように見えて。クソムシだと曝け出したように感じて、そっちに惹かれました。


なんか仲村さんは人間の深いとこ見たいと思ってんだろうけど、ただのメンヘラキチガイに見えて、そんなに惹かれなかったのよね。





仲村さんが金属バット持って春日くんの家に来て、鶴見辰吾パパの脚を攻撃したの 見てて痛かったし。
途中インサートされた引っ越したあとの高校時代のとこで、くたびれてる鶴見辰吾パパも、明らかに生活に何かあった感があって見てて悲しかったし。
クライマックスの夏祭りのシーンで、櫓から突き落とされた春日くんに駆け寄った春日くんのお母さんが「ゴメンね ゴメンね」って言ってるとこ見て、私はそこが一番涙腺にきたんですよ。。。

思春期、色々思い悩むことはあるし、親が決めつけてくる鬱陶しさもあるだろうけど、親を心配させんなよ… 泣かせんなよ… って見ながら思いました。






後半の高校生編は、飯豊まりえさんが落ち着いた雰囲気で、
この人はいつも脇でいい仕事するなー と見ながら感心w

その飯豊まりえさん演じる、常盤さんに対して、春日くんが中学生の頃のアレやコレやらを書き出し、吐き出してるのが『クソムシメソッド』なのかな って。
これから仲良くしたい相手に、春日くんが自分のクソムシなことを常盤さんに伝えた ってのはすごい勇気で、それが春日くんの これから になっていくのかな と。

最後の海でばっしゃんばっしゃんしてるのなんて見てたらほんと青春じゃないすか。









なんかな…、なまじ実写映画だからこそ思うのか、特に中学生編で春日くんと仲村さんが大暴れした後とかは… 教室のとか、夏祭りのとかは、もうこの町に居られなくなるじゃないかと、村八分されるんじゃないか っていうハラハラ感があった。
ただの閉じた場所で狂っていればいいんじゃなくて、社会的に目立つことで社会的に殺されるんじゃないか って感じましたね。

で、
個人的には作品の ほんと最初んとこの、高校生の春日くんが、ヤンキーに絡まれてカツアゲされたりボコられたりしたとこが肝で。
よくクソにクソって言えたな って。私はそこが 春日くんが強くて勇気あるとこだな って見て思いました。
それが以後の回想による、中学時代によって得られた何か なのかな と。


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余談的感想ですが、

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この『惡の華』の表紙絵のこの黒いやつに目があるやつ、
私、ベアード様にしか見えなくて…

 「ベアード様」の画像検索結果

 

 

あと、
体育のシーンで女子は総じてブルマを履いてるんですけど、これ演者みんなよくブルマ履いたな…。
尻…。
佐伯さん役の秋田汐梨さん撮影当時15歳でしょ。リアルガチで中高生やんね。
そんな子にブルマ履かせたり、胸の谷間チラ見とか、脱いで春日くんを襲うようなトコとか すごいぞ。
この映画を見てるこっち側が、いいの? って感じですよ。

 

 

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(↑ パンフレット)

玉城ティナさんの役作りもさることながら、伊藤健太郎くんの入り込みもすごかったようで、メンタル的にも相当追い込んでいたことが読んでて分かりました。
私は『アシガール』で爽やかイケメンの若君さまを見ていたので、ここまでストレスフルに振り切っていた健太郎くんすごいな って。


また、このパンフレットでも 他各媒体でも記事になってますけど、原作の押見修造先生と監督の井口昇さんの相思相愛ぶりもインタビューで見られました。

 

natalie.mu

natalie.mu


あー、
私、仲村さんには惹かれなかったんですけど、この ↑ 記事読んで、中学生のときに仲村さんには出会いたくない って思ったんですよ。
上にも書いたけど、勝手にぶっ壊される気がして。
なんか勝手に自分が感じてる閉塞感を打破する為に他人を使うな って思ったんですよ。
単純に人の言うこと聞きたくない っていうか。
勝手に巻き込むな っつーか。

仲村さんに焦点を当てて作品を見たら、違った印象を抱くんですかね。


私は、仲村さん、佐伯さん、常盤さん で選ぶなら佐伯さんです。
(この映画を見ての感想)

 

akunohana-movie.jp

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