藤麻無有彌の日記:||

藤麻無有彌(とーま・むゆみ)がダラダラしています。

“『ぼくらのへんたい 1巻』読了。”

初単行本『女の穴』が一躍ヒットし一部マンガ書評でも有名になった ふみふみこさんの新作。
ぼくらのへんたい 1巻』を読みました。

主人公は女装癖のある3人の中学生男子。
純粋に女の子として生きていきたいためだったり、死んだ姉の身代わりとして母親を慰めるためだったり、理由と事情は様々。
それぞれに傷ついたり、悩んだり、胸ときめかしたりしながら、思春期の日々を懸命に生きている。
そんな3人が出会ってしまったとき、物語は動き始める――。(amazon内相紹介より)

上記の説明の通り、それぞれ別個の理由を抱えて女装する少年たちの話。
第1話でひょんなことから出合った、ファーストインプレッションが描かれ、
2〜4話で、3人の各個人のエピソードにスポットが当たり、
第5話でそれぞれの事情が交差する。
……という 1巻ではまだその3人がどう関わって、何か大きなことになっていく、とかは無く。まだ始まりのところ。

それぞれが、それぞれ3人が、痛い。

まりかが一番普通。
普通に女の子になりたくて、幼馴染みのリアル女子がいて、小さく受容されていて、ファンタジックでメロウな妄想の中に入る。それはまさに夢見る乙女。
普通な女装少年。…ただ、現実に半裸で女物のパンツ履いて妄想の中にいる姿が描かれていたりして、リアルな“まりか=裕太”の姿はある意味イタイ。

ユイは…というか“亮介”がカワイソウ。
自分を母に見てもらえなかった、っていうなら別にそんなもの切り捨ててしまえば良かったのに。
蜂谷が亮介を男として・自分として見てくれて、それによって木島亮介というアイデンティティが確立されるならそれで良かったのに。
なのに何故そこで姉の姿のユイとしての自我を優先させるのか。母親の前だけならまだしも、まりかやパロウの前でも。そもそも男の娘コミュに入ったこと自体も。いくら姉がそそのかした としてもね。

パロウさんが一番痛い。イタイ。
自覚があって、冷静で。
仮に前世の記憶が云々だとしても、それを分かって聞き入れて行動してるんだから“今”のパロウさん自身が求めてることなのかどうかも怪しいからね。
過去じゃない、“今のパロウさん”がただの色情症だわ。


前述しました通り、まだ始まったばかり。
BLなのか、百合なのか? ってありますけど、これは一部AVのジャンルでもある、女装レズ系になるのかな。
ま、それで見る女装レズは、女装男性とリアル女性のソレだけど、どっちも女装男子だからね。
……まぁAVの女装レズもリアル女性がペニバン付けるのとかあるんだけど…。女装レズの女装男子側は受け身姿勢で…っていうのはありますからね。

実際どういう方向に行くかはまだこれから。期待。

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(2012/08/10)
ふみふみこ

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