藤麻無有彌の日記:||

藤麻無有彌(とーま・むゆみ)がダラダラしています。

“『トーキョー・ガールズ・デストラクション 1巻』読了。”

別天荒人最新作、『トーキョー・ガールズ・デストラクション 1巻』を読みました。


人工の島のエリート学校に行ったハズの姉が死んだと聞き、真相を知るために転校して妹・雨州九未。
そこでは昼は女らしさを学び、放課後は学校生活を送る為に必須の校章・星を巡る戦いが繰り広げられる。


非常にシンプルでサクサク読めました。
登場するキャラクターの名前も漫画的で。

しかし、戦いっぱなしじゃないですか。
これ、そんなカンタンに勢力図逆転できるようなものなのかしら。
負けてる人は負けっぱなしでしょう? 主人公みたいに何も知らずに入学した人もいるだろうし。
姉は殺されたのか? みたいな話になってますけど、姉の生存の有無どころか、この学校でのヒエラルキーの固定化に耐えかねて自殺してる生徒もいるんじゃないかと。
夜になったら元通りにするために掃除とかしてるくらいなんだから。
明らかにキ●ガイな先生もいますからねぇ。

結構シリアスな作品世界のようなので(ノリがギャグっぽいのはありますが、あくまでそれはエッセンス程度の印象)、メンタル的にヘヴィな方ならとことん掘り下げて頂きたいくらいですけどね☆
(おととい・その前のこのブログでかなり人間の生きることを掘り下げたので、色んなケースを・色んな人物の背景や人格・感情を見たいというか。)


あとは既存の別天荒人フィルターをかけるとまた違和感で。
どうしても別天さんの作品にはポップなものを求めてしまうので、そのポップさがあまり感じられなかったのがちょっと…、というのは正直あります。

別天さんご自身のブログで『アナザースカイ(別天荒人短編集)』の解説をされた際も、「“お姫様ストライカー”が別天荒人らしい」とご自身で書かれておられるのはごもっともだと思いますので。

ただ同短編集収録の“竜日-ryujitsu-”はポップさは無いものの、葛藤や強さがあって好きな作品でしたので(あと、あれは主人公の弟がいたから良かったのかなぁ)、今後の『トーキョー・ガールズ・デストラクション』では、主人公・雨州九未が能動的に、葛藤して、動いて、葛藤して…強くなっていくのが見られたらいいなぁ、とは思います。

[ブログ内リンク]:“『アナザースカイ 別天荒人短編集』読了。”

トーキョー・ガールズ・デストラクション 1 (マッグガーデンコミックス Beat’sシリーズ)トーキョー・ガールズ・デストラクション 1 (マッグガーデンコミックス Beat’sシリーズ)
(2012/01/14)
別天 荒人

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