藤麻無有彌の日記:||

藤麻無有彌(とーま・むゆみ)がダラダラしています。

“『銀の匙 Silver Spoon 2巻』読了。”

銀の匙 Silver Spoon 2巻』を読みました。

春の巻でのピザ作りの最後から、夏の巻へ、八軒のバイトへと〜…。

「あれだね、八軒はお人好しすぎて 損するタイプだね。」
御影:「でもさ、損でも何でも、いい人のところには人が集まるよ。」(P.18)

今巻も、八軒が色んなことに巻き込まれていくワケですが、このセリフが少し気になりました。

大体、現実だと“いい人”って、
『都合のいい人』とか、
『どうでもいい人』とか認識されて。
所謂、自己実現的な本とかでも、『いい人にはならない!』みたいのが自分の人生を生きる上で重要だと いかにも説かれてるワケですよ。
しかしこの『人が集まる』という表現。なんとも難しいというか。

実際このあと夏の巻での始めのほうで、クラスの各生徒から実家の殆どが酪農などを営んでいるため、バイトに出てくれないかと願う描写があるけれど、これも『八軒は都合がいいから』利用されてるだけ。と取れるんですよねぇ。十分。
(御影のところに行くのは単純にラブな展開に期待してるからというギブ&テイク的なのもあったりするのかな?とも思えますが。。。)

けど八軒は一所懸命なんですよねぇ。なんか腐ってないし。
まぁ、そりゃ自分よりちっちゃい子が労基法無視して働いてるのを見たら文句も言ってられないと思うかもしれませんが。(苦笑)
強いて言うなら その一所懸命っぷりに『人が集まってる』のかな とは思いますけどね。


で、またこれ逆に言うと、人生に迷っている八軒が尚更迷うんじゃないか?とも思えるワケで。
正解が無いこと。鹿さばくときに 『君の人生は教科書に全部書いてあるのかね』とか、
タマコと駒場の酪農の牛への捉え方が違うから、尚 正解が見えなくなるんじゃないかなー。

それとも今は、色んなものに揉まれる時なんでしょうかね。多様な価値観(?)に触れる時期っていうか。
八軒に未だ “自分”が無い感じですからね。御影も含めてトラウマが鮮明に描写されてない(向き合ってない)から、今はただ多くの事実にぶつかるだけなのかしら。



銀の匙 Silver Spoon 2 (少年サンデーコミックス)銀の匙 Silver Spoon 2 (少年サンデーコミックス)
(2011/12/14)
荒川 弘

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