復刊版、完結巻。
『電波オデッセイ(3)(完) (fukkan.com) (3巻)』を読みました。
物語の核心へ。野川さんも、そして原も、“小さい女の子”に向き合うことに。
友達と アレがナニしてハッチャケてても、その楽しさの底で、
「何やってんだか…」とか思ってしまったりね。
今が楽しくやれてたとしても、昔のトラウマをいつまでも引きずってしまうの。
あぁ、結局引き戻されてしまうんだ。と。
こんなに楽しいのは嘘で、“私”のイヤな過去を置いてきぼりにしていることにいつも気に留めてしまう。
途中オデッセイの言葉で、
「今は走ろう『世界』の果てまで」
と、 今 は 向き合わない …というコトを肯定する優しさがあるのが良いですね。
時期がある というか。
それでも、向き合うときは誰かの言葉が頼りになって助かったりで。
野川さんが甲ちゃん先生に言葉をかけてもらったように。
原のもとに“お父さん”が現れて 色々な話をしてくれたように。
その言葉に耳を傾けられるようになったのは、今の自分の強さでもある。今の自分は踏み出した自分を誰かが肯定してくれたから在るというコトで。
誰かが肯定してくれたから、今の“自分”は これからも在るのだということですね。
そういったコトでは 巻末連作の“テン天さま”に見る話もそうですね。
いずれマニアな方が現れる っていうコトとか。(笑)
原さんのどれが「本当」なのか っていうコトも、それを願うあなたがそれを肯定するならば …っていう。
いつまでも見つめている、寄り添っている、忘れないでいる。そう思うことがある限り。また思われてるなら “幸せ”なのではないでしょうか。
この作品の復刊に関わった全ての方に感謝を。
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