2010.06.07.O.A.
以下、ざっくりと番組内容。
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…というコトで、先ずは中国から。
剣豪集団 会長 鄭剣豪(46)さんと
バイドゥ取締役 陳海騰(43)さん。
今回 観客の方々も日本で活躍する、海外の“BRICs”出身者ばかりだそうで。
鄭さん 日本の企業を中国に誘致している。それは従来のような 安く作るための製造拠点としてではない 中国の巨大市場へ一気に販路を拡大する為の攻めの進出。
繊維業界も進出している。 日本の“技術”は大切なもの。
今では日本の大企業が中国の中小と組んで企業を黒字化してきたけれど、日本の中小は取り残されたまま。 日本の中小企業が中国の大企業と手を組んでいる。
陳さん 検索サイト“バイドゥ” 中国でシェア7割の検索サイト。世界でも第3位。
TKPというレンタル会議室 1時間6,800円 中国人利用者が多い。 バイドゥの検索で“会議室 東京”と入れると 東京 大手町のTKPが検索上位に表示される。
○ネット広告を使えば 13億人と直接ビジネスが可能。
龍:「今の日本の良い点、悪い点を “○:○”で。 足して10で書いて下さい。」
2人とも 良いが8点。 悪いが2点。
鄭:「医療、健康、環境、農業、工業……――、そういうところが 日本が 世界でもアジアでも当然優れている。ダメなところは……、ポストを若者にあげないといけない。例えば中国では100万人以上の市の市長は45歳を超えたら資格がない。
20年前、中国でも“会長”という人は70,80歳だった。今では日本が――…。今日も社長…会長という人と話をしてくると、68,70歳の人で。
老人が多いというより、若者が抑えられて、のんびりして、とにかく日本人の若者から刺激を受けない。逆に年を取っている経営者の方が刺激がある。これも事実なんでね。やっぱりこの事態がおかしい。そのものを日本人が考えるべきです。
陳さんに まず 8点(良い点)というのは…?
陳:「全体的に『モノづくり』 いいものを相当作れる。もう一つはサービス業 日本は世界ナンバーワン。靴を買うとき 店員がひざまずいて接客するとか中国では見たことがない。そういうサービスは本当に日本は世界一。
次はインドの若手社長。
サンアンドサンズアドバイザーズ 社長
サンジーヴ•スィンハ(37)
ITTR社長 サチン・チョードリー(36)
また、善し悪しを“○:○”で。 2人とも “9:1”と。
サチン:「ダメな点は 日本はビジネスでも政治でも決断が遅い。海外だと、握手してすぐビジネスをしたくなる。そのスピード感が 日本は もう ちょっと 」
インドのIT技術者をもっと日本企業にりようしてもらおう という インド人主催のセミナー。日本向けにもかかわらず 目立つのはインド人ばかり。
米倉:「日本人は自国の製品を素晴らしい商品と言うが、それを決めるのはそれぞれのマーケット。日本の携帯電話のシェアを全部合わせても 韓国のサムスン1社にも及ばない。その辺をきちっと 我々が『モノづくりだ』と内向きに威張っている間に 世界で何が起こっているかを見つめ直すべき。」
ケータイゲームの会社にインド人技術者を 『1』伝えると『5,6』まで返ってきて 満足。
この会社にインド人技術者を紹介したのが サチン。
技術者2万人のITの地域に。既に研修も実施済。
○ITならインド技術者で “地方”でも付加価値戦略。
サチン:「日本の地域は苦しんでいる。苦しんでいるのは人材なんですよね。
逆輸入して 地域にベースを作って、仕事を地域でつくっていけば 現地の人を採用して、ここで貢献していこう と。」
小池:「なぜ 鳥取なのか?」
サチン:「人口が一番少ない県。少ないからスピードが速い。知事とか市長とか そういう人たちも、雇用に関して『人口増加プロジェクト』をやって人口を拡大したいとか。 あと若者が東京や関西に出てしまうので、どうUターンできるのか。」
インド人技術者が多いのは インドは一番多い言語が英語で。数字・プログラミングも英語。
○インド工科大学って何がすごい?
スィンハ:「競争率がすごくて 100人に1人くらい」
龍:「合格率1%!?」
スィンハ:「はい。」
インド工科大学 インド全土に15校。 全寮制。
今年の入学試験は 定員7,500人に 47万人が受験。 合格率1.5%
スィンハは貧しい家庭に生まれた。
通っていた時の年間の学費はたった2,000円。
受験する人が貧しくても いい大学に行ける。
学費(1年間) 1995年時 2,000円 現在 7万円。
龍:「学生はよく勉強しますか?」
スィンハ:「『不可能』という言葉がないほど激しい環境ですね。先生からいきなり学生たちに 来週から計算方法の勉強が始まるから“C言語”覚えてきなさい と。…コンピューターを見たことも無い学生に。」
サチン:「勉強して、いい仕事に就くのが目標。」
RYU’S EYE
“年寄り”国家が日本を滅ぼす。
龍:「中国とかインドとかって どうしてバンバン若手の経営者って出てくるんですか?」
陳:「一言で言うと環境が 中国はダイナミックに変化している。1977年以降の経済改革でチャンスがいっぱいありまして 若者がカンタンに会社を作れる。日本は社会的に成熟してるから なかなか新しい起業が難しい。ほとんどの分野を企業が押さえている。」
龍:「高齢経営陣で変化に適応できる?」
鄭:「『辞めて』と言うことを美徳と思わないといけない。『若者、後輩に譲れ』と成功体験がある『アドバイザー』として。 日本はそういう雰囲気になってほしい。経営者でも政治家でも官僚でも。」
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インド工科大学があまりお金がかからなくて〜っていうくだりのあたり。なんていうか、まぁ、ハングリーさ ですよね。
見ていて、相撲で、海外の力士が 地元というか故郷での暮らしが貧しくて 立派な力士になって家を楽にするんだ っていう そういうのと被って見えた。
それゆえに龍さんの編集後記にもありましたけど、モチベーションでは絶対に中国や、ましてやインドには適わないでしょうね。『物』がありますからね。よっぽどのコトが無ければ日本では食べるコトに不自由しないから。
鳥取に技術者を云々の話を聞くと、よっぽどインド人のほうがちゃんと日本のコトを考えてんじゃないだろうかという気がしてしましますな。
鄭さんが高齢の経営者の方が刺激があると話してらしたのですが、何を以って刺激なのかは聞きたい。いや、結局、そこで刺激なのはかつての成長してきた日本の成功体験が刺激なのではないか という考えも思ったからなのですが。
だからそこで頭でっかちになって、スィンハさんの言葉の『いろいろな意見の違いを理解できない文化になっている』とかね。編集後記での『肯定する力』とかになってくると思うんだけどね。
しかし一方で サービス業は世界一とも評されて。
いや、これ商売としては素晴らしいものなんでしょうけど、そんな素晴らしいサービスを常に享受されていながら、なんというか感性が怠惰になってるんでしょうかね。批判や否定ばかりで。
200回スペシャルの第2弾でありながら『肯定する力』という結論は、大切なコトなんでしょうけどあまりにもなにか根本のものでありすぎて愕然とも思えてしまう。
むしろ それくらいゼロから立て直さなくてはいけないのか とも思いますが。