鈴菌カリオ 著、『花と星 (1) (まんがタイムKRコミックス つぼみシリーズ) (1巻)』を読みました。
IKKIにて、『乙女ウイルス』や、『Sillyなコダマ!!』を連載していた、同作家による百合もの。
鈴菌カリオ先生のご自身の発言にもありましたように、これまでに比べると、“普通”です。
まぁ、、、
今までが脳汁垂れ流し、頭がビッグバン☆状態で拡張宇宙の中で繰り広げられたポップと発狂の世界で展開されてきたばかりの作品でしたので、
どうしても求めるものが、これまでの『鈴菌カリオ作品』を知ってると違和感は感じるかもしれません。
また、過去に読み切り掲載された『つきよ』ともまたベクトルは異なってます。
子どもの頃から卓球を続けてきた花井さんはそれまで一途に努力し続け、そこそこ良い結果を残してきた。中学1年の頃、他校との新人戦で、見知らぬ相手、星野さんに負け、そこで卓球をやめるキッカケとなり、一方的に恨んでたり。
そんな星野さんと高校で同じクラス、隣の席になり…。…というおはなし。
まだ、二人の内面も、関係も、“途中”な感じ。
花井さんは嫉妬やらコンプレックスやら恨みやら、けど、勝手に恨んでたハズの星野さんの意外な面を見て惹かれてしまったり、など、どうしてか関心を持ってしまう。
花井さんの心が整理されてない状態にあるんですよねぇ。空っぽで何も無いからこそ、なんでもこなせる(料理とか)星野さんに憧れもあるんだろうし。
このへんの思春期の葛藤が 複雑でストレートで良いですね。
星野さんは三白眼で 基本 仏頂面だから何を考えてるのか分からない、
きっと花井さんに好意があるんだろうけど、どうして好意を持ってるかが分からない。
っていうか いつから? っていう。
中学の卓球新人戦以来だと思うし、高校で初めて会っても名前をなかなか覚えなかったりなど、<中学の新人戦で会った人にまた出会えた☆デステニー☆>…ってワケじゃあるまいし。。。
3年の船見さんと星野さんの関係も含めて(というか終わり方がー!)、まだ どうなっていくか、分からないですねー。
もともと心情を掘り下げて描写することが出来る作家さんですので、そのへんが今回は割とシリアスめに解決に向かうんじゃないでしょうか。ギャグやノリで押し切ることなく。(笑)
ま、いつもの鈴菌作品のノリは今作にも健在ですけどね。
こちらから試し読みが出来るようですので、是非〜☆
花と星 (1) (まんがタイムKRコミックス つぼみシリーズ) 著者:鈴菌 カリオ |