藤麻無有彌の日記:||

藤麻無有彌(とーま・むゆみ)がダラダラしています。

“『セックスなんか興味ない 3集』読了。”

セックスなんか興味ない 3 (IKKI COMIX) (3巻)』を読みました。

セックスにまつわるオムニバス第3集。
各話同士のリンクも多く見られるように。


全力で“好き”をぶつけてくる男(“私”はそこまで好きじゃない)と、嫌われないように優しくしようとする上司(“私”があこがれてきた人) の、違いを表した episode 18。
(上司が優しくしたいのは自分自身なのでね。)

いつまでも“安心”が享受されてるが故に、遊びに走ってしまって。隔たりが生まれてしまった episode 23。
「怒ってるんだ へー 良かったね。」
それは良いこと。ね。

セフレだと自覚して優しさに溺れる episode 24。
体だけ重ねあって 寂しさ紛らわせたり、快感に酔っていれば都合が良いからただ優しさを共有できてただけ。
最後には“都合”が変わって 優しさが共有できなくなってしまっただけ。

いつまでもトラウマから解放されない episode 20。
哲学を得て 理論武装しても、結局自分に保守的な考えしか取り入れていなくて全然男性自身が“自由”になってない とゆー。


年を重ねた夫婦の愛情を示しあう episode 19。
けど、このepisode 19の夫婦に関してはセックスが必要無いくらいじゃないのかな。
ラストページにあった、
『いろんな形で、愛してるって 伝えあう』
が じゅうぶん出来てると思うもの。
『バッグのこと 覚えててくれたんだ』が一番なんか関係の密度(というか自然な愛情)が表われてると思うの。


“性”に対して 初めて自覚する episode 21、22。
これは単純に、男の子や女の子が自覚する年齢がそれぞれそういうもので、その自覚しったもの同士が、年齢は違うけど共通して触れ合ったというか。
女の子はやっぱり体のことがあるからどうしても勉強して(?)いかざるをえないし。
逆に男の子の方は…本編中で友人・坂口が言ってるように、そして episode 19 の作中のセリフを借りれば、
『ポルノから学ぶしかない現状』 P.050
という、入り口が エロ っていう。

まー、実際、エロいとゆーか、性的な? なんかそういう会話みたいなものは、episode 19 然りでもあるけど、女性同士の方が多いのよねー。年を重ねてもさー。


そしてこの巻の核となるのは、episode 17、25、26。
ホントはヨメとラブラブな単調な日常だけで十分だったダンナ。
けど、子どもが入ってきてこれから“おとうさん・おかあさん”をこなしていく、望まない単調な日常。
まー、これは男性ならゆくゆく思うことなのかしら。始めは仕事から帰ったら玄関先まで「おかえり」を言ってくれたのに、時を経ると出迎えなし とかさ。

『毎日伝えられる 不幸のニュース〜だけど今は、伝えられる全ての人が、どこかのあたしでありケンちゃんだ』P.022

そして身近に不幸(というか日常を脅かすような出来事?)が起きて。まぁ、結果的に何もなかったワケだけど。それは現実を引き締め、捉え見直すことになった。



ところで心理学的にはルーティンって大事だそうで。
変わらないものが続いている・続けている って大事というか。
(先日、大関に昇進した琴奨菊関も、イチロー選手の本を読んで、取り組み前に一つの同じ動きをしてたとか。)
(どうでもいいけどこの episode 25、26に出てくる2人の子どもの名前イチローだな…。表記はなぜか episode 25が一郎で、episode 26がイチローだけど。これは2人の視点が違うから異なる表記にしてるのかな。)


不確定な毎日で、今を変わらずに歩んでいけてる。


裏表紙もカバー裏と違ってて良いですな。

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著者:きづき あきら,サトウ ナンキ
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