『結界師 35 (少年サンデーコミックス) (35巻)』を読みました。
完結巻。
全てが烏森封印のためにただ向かっている内容。
日永もカケルもだけど、能力も何も失って、強さを誇示できるものが無くなって、すごく人間らしさを求めるようになったな…。
や、っていうか本来よりそうだったんでしょうね。水月のためとか。ミチルも、ミチル自身もそうだったワケみたいで。
月久による記憶が変わってしまったことや名前の無意味さとか。
“確かなものを求めたがる”
それは人間誰しもそうですけどね。
“恥ずかしくてならないんだ”
ってあったけど、異能をもってしまって、それの振る舞い方を間違えただけなんだろうね。
同じ意味で、良守の母、守美子は自分を深く知り、弁えて行動していたんだなと。
能力的に七郎やらから畏れられるほどの強さを持った人だったけど、本当に己を知ってたからこその覚悟と強さと、そして墨村の母としての愛情があったんじゃないかなぁ。
母は強しですよ。ホント。
また妻として受け入れたダンナ・修史もね。
良守は感情を出してワガママしてるほうが良いね。
限くん出したのは読者的にも良サプライズ。
母に対しての良守もね。
ストーリーとしての核は、P.103の『眺める者』の言葉が全てだなと私は思いました。
過ちは繰り返されるけれども、それでも“人”を保つならばと………。
ただ傍観というよりか、希望的観測を“人”に向けてるのかな。
開祖・時守に関しては、巻末の作者評で、「ダークサイドに堕ちるのって 根がマジメな人だよね」 に納得。
本編にて良守に殴られたのは色んな人の怒りを込めたのかな。
宙心丸のそばに行け っていうのは良守の優しさなのか罪ほろぼしを与えたのか。
正守は最後まで損な役回りというか…。(苦笑)
多分、『眺めざるを得ない者』ですよね、彼は。(笑)
責任ががんじがらめだなぁ。自由になれるのかな。(笑)
良守と時音の関係は言わずもがな な結末で。
互いが成長しても本質は何も変わってないというのに安心感。
大団円でした。
さて初回版ですが、カラーイラスト特集と、初期・結界師。
…時音が可愛くない………。お姉さんらしさは健在でしたけどね。
結構初期から(連載開始からじゃないですが)読んでましたけど、また学校内でのドタバタとか見たいなーと思いますわ。閃くんのツンデレとか。(笑)
田辺イエロウ先生、お疲れ様でした。ありがとうございました。
結界師 35 (少年サンデーコミックス) 著者:田辺 イエロウ |