『スピカ 〜羽海野チカ初期短編集〜 (花とゆめCOMICSスペシャル)』を読みました。 著者:羽海野チカ
ファンタジーというか、メルヘンチックな作品集。
幼心の気持ちのまま、変わらない 普通の日常なのだけど、全てが新鮮に映る、楽しいテーマパークみたいなところに来てしまったような。そんな物語集。
それを一番強く感じたのが『キオの物語』の2編。
町並みがシンプルに描かれた背景や、一転して緻密に描写された内装。
どちらのお話も、大きなお屋敷に対しての純粋な好奇心やあこがれを巡らせていて、とてもワクワク。
探偵ものをベースにとありましたが、ただ小さなこどもが探究心を活発にはたらかせているだけでね。
1話目を読んだ時には、妹と一緒に巡る話かと思ったら、犬と一緒に探求する展開で。
いずれにしても、大きな冒険じゃなくても、その小さな町の中で気付かなかったことを見つけて これからも探求していくんだろうな って。
続きを求めてしまいますね。
内容が ハチクロやライオンに通じるのが 表題作でもある『スピカ』。
“好きなこと”について葛藤し、思いをぶつけてるのが羽海野さんらしい作品。
…また逆にこうやって悩めるって羨ましいな って思ったりも。
短編でもエッセンスは凝縮。
ライオンの連載ペースがあるのでなんとも難しいことでしょうが、また短編を描き続けて頂き、短編集2 に期待します。
そして明日はライオン6巻を買いに行かな。
スピカ 〜羽海野チカ初期短編集〜 (花とゆめCOMICSスペシャル)
販売元:白泉社
発売日:2011/07/20
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