藤麻無有彌の日記:||

藤麻無有彌(とーま・むゆみ)がダラダラしています。

“【大佑と黒の隠者達】 : 『漆黒の光』を聞いた。”

大佑と黒の隠者達、1stアルバム、『漆黒の光』を聞きました。

…まぁ、通販のが届いた時点からずっと聞いていたんですけどね。
ただ、此処に書くのは、FOOL'S MATE 2011年6月号(N゚356)に載っている、逹瑯×ガラ 対談や、kazu(ex.蜉蝣)インタビューを読んでから書こうかな、と思って。
twitterで増田勇一さんのツイートを見てね、今月号のフールズに載ってるとあったので。


収録曲の多くにゲストミュージシャンが参加している為、シングルver.を聞いていても、音が全然違ったりしました。“嫌”とか、“翻弄”は顕著だったような気がします。

またゲストvo.についてですが、先にどなたがどの曲を担当しているか見て聞いているので、先入観みたいなものはあるんですが、それでも、
宮脇さん(12012)が歌った、“グリード”は、宮脇さんだと想像しないで聞くと、「あれ、この歌 大佑さんだったっけかな…」と思ってしまうほど似てるのを感じました。

怜さん(kannivalism)がツインボーカルとしてクレジットされている、“ピアス”も、ハモリ方がすごくキレイに聞こえましたね。kazuさんインタビューによると、この曲と、“悲愴”が仮歌段階だったそうな。

だから“悲愴”に春さん(DOG in The パラレルワールドオーケストラ)がコーラス参加されてるのかな。や、正直、春さんの声は歌からは感じなかったんですけどね…。
ただ、DOG in The P.W.O.によるカバー、“夕暮れの謝罪”はシャウトとか大佑さんっぽかったから、声が近いってコトで溶け込んでたのかな。

“地下道に流れる〜”は、どうしても楽曲の持つ雰囲気や、詞の印象から、たしかにガラさんっぽいんですよね。フールズによるとなかなか大変だったそうですけど…。

逹瑯さんがボーカルを担当した、“独裁者の涙”。サビのところこそ、逹瑯さんのメロが生きるような歌かもだけど、これは大佑さんのボーカルで聞きたかった。
曲の雰囲気はメリーっぽくもあるんですが(“愛国〜”のような?)、メロディラインが大佑さんっぽい。


そして京さんが担当してる11曲目“葬送”。 一部では噂になってたんですかね? オフィシャルで告知されてた11曲目のボーカルが空欄になってたから、『もしかしたら…』っていうコトが。
これを京さんが担当してるって意味もこめて聞いてたら、鳥肌立ちました。

で、その流れで最後、“嘘と迷路”を聞くと涙が出てくるわ…。
非常にポップな曲でさわやかな曲調なんですよね…。けどそれが物悲しい。
2人の対談で、「大佑はいつも俺らを振り回してた」とあったけど、
歌詞からは、大佑自身が色んなものに振り回されていて、それで寂しさがあるのかなって。…勝手な解釈ですけどね。だから気心知れた2人を振り回してたのかな って。

演奏に関してこの曲は蜉蝣+aieという5人で。
kazuさんインタビューによると、「これが彼の一つの理想の形」とありましたけど、

実際、ROCK AND READ 031号の大佑インタビューにおいて、蜉蝣を復活させるのかどうかを増田さんと話してる中で、
大佑:「〜蜉蝣の4人プラス彼(aie)の5人でバンドをやればいいじゃないか という話でもあるわけなんですが。」
〜(中略)〜
大佑:「実際そんなことができたりしたら、俺、いや、私にとっては楽園ですね。はははは!」
…と。kazuさんはその辺も配慮されたんでしょうか。



歌詞の全体からくる印象は、『孤独感』に感じた。
悲観し、自虐し、それに陶酔するコトを笑ってくれよ と言うような。それでも構わないから愛してほしかった と。

初めて会う人、会う人に、自分(大佑自身)の話をしっかり聞かせる というのもそれに通じるのかなぁ。










さて、私自身は、蜉蝣の『XII dizzy』のシングルから蜉蝣を聞き始めたワケで。で、the studsも聞いてましたし。
いつから、ムック(逹瑯)×メリー(ガラ)×蜉蝣(大佑)を御三家と称していたコトを知ったのかすらも覚えてないんですけどね。

たつーの対談本、『SPIN』を読んで、…ま、掲載されていたNeo本誌でもなんだけど、この3人の対談は本誌でも読んでて。(単行本は写真が白黒だったけど、本誌でのカラー写真は青っぽい感じで写真自体も楽しげだったような。)

当時、2007年頃の対談の中で話していたようなコトも、今回のフールズにありましたね。
ガラさんが終電間際に大佑さんに呼び出されたのに、呼び出した本人は寝た っていうエピソードとか。(笑)
3人のうち2人しか会ってない時には残った1人が「ハブられた!」と嫉妬したり。(笑)
そういえばフールズの企画でデートっぽいことやってなかったっけなぁ。大佑とガラだったかな。遊園地とか行ってたような…。




で、その対談本の中で、
大佑:「いちばん好きなのが、みんなが呑んでるときの声を聞きながら寝ることなんです(笑)。アレと一緒ですよ。小学生ぐらいんときカゼとかひいて、そばに家族がいて声を聞きながら寝ると安心するみたいな。(笑)」 (P.092)
同じようなことはROCK AND READ 031号にも書いてありましたけど、別にそれは結果的に家族とかじゃなくて、家族のような仲間が、こうして集まってくれてるんじゃないでしょうか。彼にとって。

彼が、大佑が寝てしまっても、彼の仲間が彼の傍で彼の音や言葉を鳴らして、彼の話をいつまでもしてるんじゃないですか。「アイツはバカだよなー(笑)」なんて逹瑯あたりに言われながら。






このアルバム、追悼の意味もありますが、アルバムとしても“大佑”という個を存分にパッケージされた作品で。メロディアスなものも多く、聞き易いです。
これが7月15日のライブでどう奏でられるかも、期待しつつ。

 漆黒の光(初回生産限定盤)















漆黒の光 Music 漆黒の光

アーティスト:大佑と黒の隠者達
販売元:SMD itaku (music)
発売日:2011/04/20
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