藤麻無有彌の日記:||

藤麻無有彌(とーま・むゆみ)がダラダラしています。

“『友達100人できるかな 5巻』読了。”

友達100人できるかな(5) (アフタヌーンKC) (5巻)』を読みました。

完結巻。


クラスメイトとしては、今までも苦手なタイプとして描かれ・登場してきた山本さん。
そして クラスのリーダー的存在の大貫くん。が メインかと。
本来の直行とは関わることの無かったであろうクラスメイトと。

山本さんの回は、転校が分かってから本意に気付いて、追いかけて、そこで直行が、
「愛している妻と子がいて…」 っていうトコは思わず笑ってしまったんですが、(笑)
その後のフキダシ無しで山本さんが伝えている5コマには山本さんの素直な気持ちが直行に届いたところは突き刺さる。


もう一つ 大貫くんの回。
友達成立過程以外でのポイントに、親愛度に嫉妬や憎悪が含まれている というコト。
「1周目の僕だったら 大貫に気にしてもらえなかったもの」
『気にしてもらえる』というコトって、人によって・もしくは年齢を重ねると煩わしくもなるコトもあると思うんだけどね。あとは『気にしていられない』というコト。
これを肯定的に捉えられているのがすごいというか。

それと大貫くんも別に 目立つタイプというだけで、色んなコトに万能というだけで、いじめっこタイプでは無いんだね。(いじめかもしれないけど近年の嫌なのを見聞きしてると全然マシだと思えるので…。)イヤガラセはしてたけど、クラスの空気的にも直行の空気の方が大きかったからイヤガラセは通用しないし、陰湿でもない。
そういった意味でも嫉妬が真っ直ぐで良かったのかな。

この回の結果が、大貫くんが直行に憧れてたから、それに近付きたくて「仲間にしてやるよ」 で、友達成立 ってなったワケだけど、

1周目の直行や作者さんと同じく、隅っこでおとなしいタイプの私としては別に、大貫くんタイプに憧れるかもだけど、仲間に入りたいとは思えなかったかもなぁ…。
(いやぁ、私なんて… 的な考えを抱いて 腰が引けてたかもだし。)


今巻は最初の裁判のトコから最後2話の宇宙人との話の中でのコトに結論があったのかな。

「僕の自己開示が必要だったんです。」(P.173)

山本さんも大貫くんも。
この巻に至るまでの中で、未来からの直行はクラスの中心にどんどんなっていき、誰からも憧れの存在になっていた。だから2人からの親愛度は“セット”したとき直行より高かった。
直行は愛情という関心を受けていた。けど気付かなくて、親愛度は弱かった。
けど、憧れてた人が、直行が こっちを振り向いてくれた。僕を・私を知ってくれた。僕に・私に直行自身の話をしてくれた。っていうのは とても嬉しいから。

勿論、上に書いたように、年齢を重ねるごとに感じるであろう人付き合いのめんどくささはあると思うよ。けど、自分に対して肯定的な関心を持ってくれる人がいる。っていうのは すごく嬉しい。本当に嬉しい。それが憧れている人なら 尚更、とても嬉しい。

最後に宇宙人数人と友達成立したのもそうなんだろうね。
もともと優しい存在だといコト、ただ意思の疎通がやや難解なだけで。(笑)
もともと人は(“宇宙人は”でもいいけど、“地球人”、フツーの“人”も。)優しいんだ。だからその人に、わからない・知らない人に 怪訝深くならずに、自分の優しさを向ければ、誰とでも仲良くなれる。

それを気付かせてくれる作品だったのではないでしょうか。



最後、36歳に戻って子どもが生まれるまで待ってる間に色々直行が思い出してるシーンは泣けました。。。

正直、100人成立までを、じっくり読みたかった思いもありましたが、適度な長さの作品だったのではないでしょうか。
お疲れ様でした。










よく、友達とか、「何かしてくれたら友達」って言うコトあるけど、そうじゃなしに。
ウッシー議長から P.204 のセリフを。



「友達には 優しくするものじゃ!!!」



ありがとうございました。

友達100人できるかな(5) (アフタヌーンKC) Book 友達100人できるかな(5) (アフタヌーンKC)

著者:とよ田 みのる
販売元:講談社
発売日:2011/04/22
Amazon.co.jpで詳細を確認する