上手い…ですよね。その独特の“痛み”の表現の仕方が。
村上かつら 著、『淀川ベルトコンベア・ガール 1 (ビッグ コミックス)』を購入。読みました。
出てるコト知らなくて、本屋にて見かけて購入しました。
優しさが詰まった あったかい感じの『ラッキー』とは違って、過去作にあったような 村上かつら先生独特の“痛み”。
優しさと残酷さが同居する 良作です。
読んでると、視点が那子視点で。
“ここにこのまま
そっと
取っておきたい。”
これが すごく分かる。
3・4話も、展開が読んでる途中で予想がついていって、かよちゃんの『行ってはいけない』に“そうそう!やめときな!”って思いますわ。
そこで最終的に福井の友達が助けてくれたりね。
さいしょは都合のいい“それ”になってもいいと思った。
ほやけど…
…という そこには、かよちゃんのほんとうの“強さ”があるな と。
ま、それの根本にはかよちゃんの近くに居る工場の人…スミ江さんとか那子さんとかが優しいんだろうし、かよちゃんに優しくしたい気持ちを起こさせるのかな。
収録話の最後が次巻に続くので、どう修復するのか――…。気になるところです。
また、あとがきも興味深かったです。
現実の、現代の社会が変わって、物語の設定が2003年に描かれたベースの作品とは 異なる印象を持つようになった。と。
村上かつら先生の作品制作のバックボーンも含めて、
価値を問う
。というコトについても、楽しみにしつつ。
淀川ベルトコンベア・ガール 1 (ビッグ コミックス) 著者:村上 かつら |