藤麻無有彌の日記:||

藤麻無有彌(とーま・むゆみ)がダラダラしています。

“『9GOATS BLACK OUT:TANATOS』を聞いた。”

“『9GOATS BLACK OUT:TANATOS』を聞いた。”
9GOATS BLACK OUT、1stフルアルバム 『TANATOS』を聞きました。

オフィシャルの9GOATS BLACK MARTで購入。

写真にCDのレーベル面を映してますが、裏の読み込み面も真っ黒で。これが“BLACK DISC”というコトでしょうか。

ギリシャ神話における“死”の神がタイトル。“死”自体をテーマに据えているそうな。
もともと昨年のライブから、“天国と地獄”をテーマにしてましたけどね。
FOOL'S MATE5月号のインタビューを読みつつ、歌詞を見つつ聞いたり。

死んだ人の魂は何処へ向かうのか。
人の死に向き合った人の心は――…。

インタビューによると、楽曲は“HEAVEN”サイドと“HELL”サイドに分けられるそうで。
まず M-5“red shoes”まで“HELL”で。
“欲”に駆られて足下掬われるような感じを受けました。
M-4“belzebuth”のサビ(?)にあたるトコは迫ってくる卑しい感じがして良いですね。(“良い”っていうのも言い方変ですが。)
“蠅”だけあって、“たかる”ような。

そして中核、M-7“Heaven”これは素晴らしい。
曲の後半の詞“君が消えて〜”からの詞とメロディが素晴らしい。涙腺にきます。

で、また“Who's the MAD”、“minus”と“HELL”サイドへ。
“Who's the MAD”は“外”の世界の混沌に迷ってるような。“minus”は内面の方の“迷い”でしょうか。
ryoさんのインタビューで詞的に『欠けている』コトを表してもいるとか。と、ギリシャ神話の“マイナス”←“狂乱する”人のコトも含めて、人の“中”が欠けていて手探りな感じを。

“欲”も“迷い”も人の煩悩ですし。

ラストの“願い”。
個人的には意外な歌でした。
詞の、“恋をした”が歌詞見ながら聞いてて一番引っ掛かったので。

まぁ、“「おかえり」”は捉え方次第。受け手によって感じ方の違うものだというコトなので、“恋をした”も、帰る自分が こがれる場所 とすれば、そこが天国であっても、そうでなくても――…。

PVの“願い”は とても光に溢れていて素敵でした。

インタビューによると、
“オルフェが愛する妻を連れ戻すために地獄に降りるという神話をモチーフに〜…”
とありますが、死んだあとの世界に天国や地獄があるとも言えますが、生きてる世界、現世“この世”こそが地獄とも言えると思いますので。(お化けにゃ学校も試験もなんにも無い、“あの世”こそが 天国 みたいな。“note of TANATOS”にも、『地獄のような現実』と記載されてましたし。)
この世が地獄ならその中で天国を見つけるコト。インタビューに“死を肯定し、生きていることの素晴らしさを知る”とありましたが、やー、ホントその通りですね。

希望が内包された作品ですわ。

Music TANATOS

アーティスト:9GOATS BLACK OUT
販売元:dali
発売日:2010/03/24
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