藤麻無有彌の日記:||

藤麻無有彌(とーま・むゆみ)がダラダラしています。

“【みうらじゅん,リリー・フランキー】 : 『どうやらオレたち、いずれ死ぬっつーじゃないですか』読了。”

みうらじゅんリリー・フランキー 共著、『どうやらオレたち、いずれ死ぬっつーじゃないですか』を読みました。

なによりキッカケとしては、私がかなり前に、小林よしのり氏が編集を務める『わしズム』の“不安”についての特集号を買った際、
…その中で各執筆陣は、それぞれの抱く“不安”が自身のページの最後に記載されていて、その中に みうらじゅんさんもみえて、挙げられてた不安は、
「死ぬの初めてなんで不安ですね。」
みたいな主旨のことが書いてありまして(正確な文面じゃないですよ)。(笑)

いやいや、初めても何も、死ぬの体験するの1回こっきりですから!w
…などと当たり前のツッコミを思ったものです。。。

で、そんなある種 達観してるとも言える視点が本書でも垣間見られるんじゃないかと思いまして購入した次第です。


まぁ この2人が話してることなんで、殆どが下ネタだったりするんですが、人生訓として、その考え方の根底にあるのは仏教ですね。みうらじゅんさんが居るんですから当然そういう傾向になるんですが、リリー・フランキーさんも。
“今”を大事にすること っていうかね。
というか、このお2人が若かった頃のエピソードもチラホラ書かれてありますが、仕送り貰ってたとか、消費者金融から借りてたとか。

フツー、そういう状況だと手詰まりになるもので、将来とか未来とか真っ暗に思ってしまうのですが、
お2人は別にそれを経ても尚 今の立ち位置に居らっしゃる。

結果を見据えて何かを行うワケではなく、例えば仕事についての章で、
みうら:「『飽きないふりをする』ということが大事」
リリー:「結果ではなく、やり続けることの達成感そのものも やりがいの一つ」
とか。

自己表現について、
リリー:「自分がオリジナルになろうと思っても、もはや新しいものなどない。まずは『発明する必要はない』と思うことが重要」
など。

どこかやはり仏教的なんですよね。けどそこまでカッチリしてるわけじゃなく。非常に緩く。
(そのユルい捉え方が尚、説得力を増すんですよねぇ。(笑))

自尊心と羞恥心について、
みうら:「プライドは無いにこしたことはない。」
とか、
『人間とは』について、みうら:「不安定なときは考えないようにすべき」
と。
ま、不安定な…不安な時こそ、
『仕事とは…』とか、『人生とは…』とか、『人間とは』とか考えがちで、で既存の“幸福”や“普通”に絡め捕られて、思考が膠着して動けなくなってしまうからね。


あとがきでリリーさんの言葉にあったおばあちゃんの話とかね、
「『今際(いまわ)』を豊かに過ごしたいと思って、みんな『今』を貧しく生きてる」
って。

みうら:「人生の目的って、どうやら無い、と聞くよ。(笑)」
リリー:「らしいですね…。(笑)」
とかとか。
意味に囚われたり、目的を重視し過ぎるあまり今を見失ったり、自分の執着するアホらしいコトに勝手に怒ったり。
計画は立てても破綻するものだし。
それでも病気になったり、……どうやら人は死ぬみたいだし。

考え方に固執したり、考えることに固執したりで苦しくなって死にたくなったりしちゃうものだからねぇ。


本書、結構大切なコト書いてあるけど、あまりに軽妙すぎてまさに『聞き逃す』というか。(笑)
チ☆コの話とか『土を逆から読んで膣』とかの方が頭に残ってたら、みうらさんとリリーさんの素晴らしい大人の格言が違ったインプットをされかねないけどね。(笑)
まぁそういうコト考えてた方が幸福ならそれで良い っていう。ただそれだけですが。