amber grisの初のミニアルバム、『チャイルド・フォレスト』を購入。聞きました。
6曲収録。
1曲目、『悲しみ暮れる黄金丘陵』は葬送曲のような。まさに画としてはちょっと小高い丘にお墓が並んでるような場所で、“黄金”が夕焼けとか、地面を照らしてるような。
まさに始まりに位置する曲ではないでしょうか。画とか景色が浮かぶ。
2曲目、『over flow girl's sick』 。 引き続きkaname氏作曲によるもので。メロディやらサビやらで転調する 変化に富んだ曲。
フールズメイトに記載されてたインタビューによると、kaname氏がぶつかった出来事を胸に、感情をぶつけたもののようで。手鞠氏の歌詞もそれを反映したものだとか。
“地を(血を)濁すばかりだから”と、“空に奪われた 赤い風船”が象徴的。
3曲目、『Amazing world』 。 wayne氏による楽曲で、聴いていて個人的にこの曲、この歌が一番曲者という印象。くせもの っていうか 暗いよね。
曲は非常に疾走感のあるポップな曲なのに歌詞が暗い。
これ 歌詞のストーリーの人物が自殺してるか、自殺しようとしてるかとか、なにか変な薬でも飲んでるとか(ODとか?)。 “遠くまで行くだけのハズだった”の“ ハ ズ ”が、予定外な出来事になってしまったような。
全てを拒絶したら全てが肯定的に受け容れられ楽しめる世界だった っていうのが、全然ポジティブじゃないんですよねぇ。
まぁ、言葉が尽くされてるので画は容易に浮かび易いのですけど。
間奏のトコのメロディは好きです。
4曲目、『海風と雨と最後の手紙』 。 本昨で唯一の手鞠氏による作曲。
たぶんポジティブな歌なんだろうと思うんですけどね。
故人への手紙なのか、過去の自分と向き合う意味での手紙なのかな なんて思いながら。
歌詞の最後のフレーズ、カタカナなんだけど、歌の区切るトコを考えたら、
『死に際 愛でては 日に問い 意を孕む』 になるのかなぁ。
5曲目、『snoozy and roll』 。 インタビューによると、初期に出来た曲だそうで、この曲が曲も歌もシンプルかも。
なによりタイトルだけとっても『むにゃむにゃ ゴロゴロ〜』っていう感じなので、穏やかな感じですね。歌詞の “狂わず狂った子等” の辺りだけが引っ掛かりますけど、それ自体が自然なのでしょうかね。曲調のまま 楽しめるものかな〜。と。
6曲目、『深緑のローレライ』 。 曲はwayne氏で、海のイメージで作ったそうですが、手鞠氏のアテた詞は森の中。
森の中でも海の中でも、中から外は見えるけど、外から中までは見えないんじゃないでしょうか。
で、改めて“ローレライ”をwikipediaで見て、なんですけど、
この曲は 意図しない幻想とか幻覚に魅せられてしまって、大人になるのを拒んでる子ども(少女)になるのかな。
10月17日のワンマンライブのタイトル、『失意の森の少女』とも合わせると。
それで、この曲があることによって、『チャイルド・フォレスト』と言えるのかなー、と。
そんで、7トラック目がありますが、インタビューによると 『余韻を楽しむためのもの』だそうで、曲が収録されてるわけでは無いと。
歌詞カードやフールズに載ってた1ページだけのインタビューを参考に紐解いてみたりしましたけど。
全体を通して、じっくり しっとり聴けるアルバムなのではないでしょうか。
メロディアスでキャッチーな曲に手鞠氏の歌詞が乗るコトで、6編の物語を楽しむ。そんな聴き方ができるのかなと。
チャイルド・フォレスト アーティスト:amber gris |