藤麻無有彌の日記:||

藤麻無有彌(とーま・むゆみ)がダラダラしています。

“『FILE 071:ヒトと殺しと男と女』 を見た。”

爆笑問題のニッポンの教養
2009.05.19.O.A.
『FILE 071:ヒトと殺しと男と女』を見ました。

進化生物学。長谷川眞理子(はせがわまりこ)先生。

爆問学問HPの記事内容も絡みつつ。以下、メモ。

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『A』『K』『4』『7』や、
『ビール』『コーラ』『24歳』『16歳』というカードの問題。

“『P』であれば『Q』だ。”
という論理構造。

長谷川:「これが 疑問の出発点」

長谷川:「生きていく上で、重要な問題は直感的に分かるんじゃないか。
脳みそが どういうふうに進化したのかっていうことを 人間がどうやってものを考えたり 感じたりするのかっていうことを…
進化の過程で重要だった問題、そうじゃなかった問題っていう観点から考えてみようと思っています。」

と。

長谷川:「殺人の研究をやっています」

(性・年齢別 100万人あたり殺人率で見るグラフ。20歳〜24歳の男性が一番多い。)

太田:「先生のさっきの直感とこれが どうつながるんですか?」

長谷川:「誰もね ちゃんと 『P』ならば『Q』である と考えて これは殺すべきと考えて殺してないんですよ。
大抵 こう 情動とか 感情が こう わーっとなって。それであとで考えて、どうしてあんなことしたんだろう…って。

先ほど 人が ここ使って…一所懸命 前頭葉使って、『P』ならば『Q』である と考えて 難しかったってことと同じように、
あるところですごく許せないというふうに、怒りが出てくる っていうようなのは 進化の過程でそう 作られている。」


(「普通殺人」の動機(日本・男性)の棒グラフ。メンツ・プライドが一番多い。)

長谷川:「男・男の競争というのが…生物学的になんかのラインがあって、
女・女の競争というラインよりも ずっと強いということの現れではないか」


長谷川:「私の問題にしているのは、人間の心とか 脳のはたらきっていうのを作っている 基本構造ね。だからさっきの社会的な問題は解きやすいとか、 顔は すごく よく人は覚えるとか ね。名前覚えるより ずっと 顔覚えるとか そういうような…、 脳の働きにはバイアスが掛かってる。
そうすると、男の人の場合も オス・オスの競争があるから そこに対して、負けちゃいけない というバイアスが掛かって、 それが普段は穏やかでも 問題が起こった時に 非常にカッカ カッカするっていうふうにふれなきゃいけない。そのことがうまくいく男だった。」
田中:「大事だったんですね 進化するのに。」
太田:「ふれるっていうのは分かるんだけど 殺すっていうことの違いなんですけど そこはすごく大きい。」


長谷川:「生物学的に作られている 脳の働き方、心の基本構造っていうのは非常に大事だと思う。」

太田:「おれが思うのは 殺人っていうのは、世の中から 殺人ゼロなんていう世界はあり得ません っていうことですよね。」


(20歳以上の男女別 殺人率の変化のグラフ。(1955〜2000)で、男性の(特に20代前半の)件数が5分の1になった。)


太田:「でも、殺人っていうのは確かに…。でも今、これだけ減っていると言っても、それでも感覚的には…。何で人を殺すのがいけないのかって考えることっていうのが、何で人間が生まれたんだろうって考えることのすごく入り口にあって。むしろそれを疑問に思う子どもは、おれは当たり前だと思うのね。
そこを疑問じゃないって思っていることの方が不自然で。だって、牛肉食って、豚殺して、鳥殺して、動物殺して、何で人間殺しちゃいけないの。戦争やってるじゃん!っていう話ですよね。戦争のためにはいいの? いいわけないんですよ。じゃあ殺人のやつは死刑にするじゃん。それはOKなの? そっちの殺人はOKなのっていう。そんなことじゃないんだよっていう。社会っていう、ルールっていうさ、人間っていうのはそういうものっていう、それこそ思考停止のものをがーんとやられちゃうと、分からないってなっちゃうんだけど。」
長谷川:「でもいけないことなんだという気がする、っていうそこは、そこは私、普通あると思うんですね。
あの、大学で教えている時に、生物学でこうやってゾウアザラシが一所懸命けんかしたりするのを見せていろいろしゃべると、時々ね、生き物は何でそんなに一生懸命生きているか分からないっていう質問をする子がいるんですよ。で、私はすごい驚いたの。何を説明しようかというと、一生懸命生きてなかったら、いないのよと、ここには。生き物ってみんなそうやって一生懸命何かやって、で、子どもが残って、上の世代は死んじゃって、その子どもがまた一生懸命何かやって、だから一生懸命やっていないっていうのは、見ることが出来ないのよ。で、それでもしあなたが一生懸命生きなくてもいられて、人から一生懸命やっていない人がここにいるっていうのが見られるとしたら、それは随分不思議なことで、生き物としては。
それは誰か別の人が、あなたがそうやって一生懸命やらなくても生きていけるように支えてくれているからなのよっていうのだけを言うんです。」


田中:「今後 先生の予想で言うと また殺人は増えるんじゃないかと…」
長谷川:「そう思います。

最近の人を見てると…

人と人との濃密なつながりっていうのを 避けようとしている傾向が…」
太田:「逆に 遮断しちゃえば 殺人も無いだろうってことだ」

長谷川:「私が非常に気になるのが、これが下がってきたのと同時に出てきたのが、引きこもりとか 不登校とか…」
太田:「そうすると かといって 殺しは減ったけど 充実してない感じもするね。」


長谷川:「だからね…技術がみんなパーソナルでしょ…
ケータイで何でも出来るし、
つながりがね、面と向かって色んなことを 相手の感情を読み取ったりやらなくていいわけでしょ。」


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テーマが、『ヒトと殺しと男と女』と、興味深かったのですが、申し訳ないが内容が理解しにくかったです。

番組中で太田さんも言ってましたけど、殺人だから記録が、統計があって、それをもとに長谷川先生は分析されてるけど、それに到るまでの…殺人に到るまでの、もしくは殺人をしないで済んだ状態に到ったこと、その違いが分かれば…もっと解るコトが出来るんでしょうけど、無理なんでしょうかね。

『殺人ゼロなんていう世界はあり得ない』
って言葉が出てましたけど、自分を押し殺すことで生きている人もいれば、ホントに自殺してしまう人もいる。
自殺と殺人はイコールだとすると、免れられない事実なのでしょうか。

また、男と女という観点では、それぞれ異なる問題があると そう考える部分はあると思います。

前のNHK特番で男と女のヤツで、授業の仕方を変えたヤツとか…。


なんというか…テーマとしてまとまって無い感じですが…、結局は『コミュニケーション』なのでしょうか。

自分がどう在りたいか、自分が他者とどう関わりたいか。
それを各自 考えていきたいですね。

…という言葉でまとめさせて頂きます。