藤麻無有彌の日記:||

藤麻無有彌(とーま・むゆみ)がダラダラしています。

“【9GOATS BLACK OUT】 : 『Rorschach inkblot』を聴いた。”

9GOATS BLACK OUT 2ndシングル、『Rorschach inkblot』を聴きました。

インクの染みが 何に見えるか で人の性格を分析する、“ロールシャッハ テスト”をタイトルに冠したように、この曲が聴き手各人にとってどう解釈されるか。それがどんな解釈であっても、間違いは無い という、聴き手に委ねられた作品。


通常盤と限定盤で曲順が違うようで。
通常盤は 1曲目に“憂鬱と孤独”。2曲目に“missing”。
限定盤は 1曲目に“missing”。2曲目に“憂鬱と孤独”。そして3曲目に“宛名のない手紙 [ live in "Melancholy pool " ]”が収録。


私は限定盤を購入しました。


先ず、“missing”。
これまた 捉えようのない……。

とても ふわふわしてるような印象。
けど、心地よくは無い。
朦朧、酩酊…、けど“フラフラ”では無く、“ふわふわ”。

当人は気持ち良さそうに感じているけれど、決して按配の良い状態では無いような。
霞んでいるというか、霧がかっているというか。けど、夢見心地の幻想や妄想の中に居るワケではない。現実の在らぬところを漂っているような感じ。

私、個人の感覚を、 この曲の世界に置くと、“合わない”と思いました。


2曲目、“憂鬱と孤独”
逆にこちらはスッキリします。
詩が明快(鮮明)だからかもしれませんが。

冒頭、ラテンのような(?)情熱的な音から入るのに…砂漠のような暑さ(熱さ)さえ感じるのに、詩の『寒い――…』の部分は音、ryoさんの声とともに極寒。

自分が居るところはとても暑い(熱い)場所なのに、その場に居る自分の心はとても冷え切っている。……や、
これ、どの立場なんだろう。
極寒の心の中にいる当人と、
暑い(熱い)中に居る人が、心が冷え切ってるのが分かって それを見てる第三者からの視点と。

憂鬱に伏せっている人の心に寄り添いたいけれど、それが間違って受け取られて届かなかったり。
死んでくれたらあなたの暗闇も、私の暗闇も晴れるのに。
優しさを施せばきっと満たされてくれるだろうと思ったのに、そうもいかなかった。

救う側のほうも、“ヤスリで傷を舐めて”だから 純然な愛情で救うことは出来なくて傷を付けて擦れてしまうような。オヤスミのキスも“届かない”ような。(“オヤスミ”というか“お別れ”のような。)

”憂鬱と孤独”は なんか “渇愛” という印象を受けました。



3曲目はライブver.とは思えないほど澄んだ空間が満ちてました。



あぁ、しかし メインとなる2曲。
人の心の言語化しにくい部分を如何に表出して、共感(感情)を解放させてゆくのか。

Rorschach inkblot Music Rorschach inkblot

アーティスト:9GOATS BLACK OUT
販売元:dali
発売日:2011/08/10
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